エゴン・シーレ 死と乙女

1月28日(土) Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次ロードショー!

愛も、命さえも、この絵に捧げて―

クリムトと並び世紀末ウィーン美術史に燦然と輝くエゴン・シーレ エロスとパッションを描き、28年の生涯を駆け抜けた天才画家名画「死と乙女」に秘められた愛の物語が今、明かされる――

Comment

等身大のシーレのすがたが女たちのまなざしに浮かびあがる。
消えゆくウィーン世紀末の残映のなかで。秀作だ。 水沢勉(美術史家・神奈川県立近代美術館長)
私の大好きな画家エゴン・シーレ。
ハンサムな彼を取り巻く女性達。
ドキュメンタリーを観る様にリアルで壮絶でした。  片岡鶴太郎(俳優・画家)
もし私が絵描きであり、
もし私がエゴン・シーレと同時代に生きていたら、
私は一生涯その才能に嫉妬して
生きなくてはならなかったことだろう    池田理代子(劇画家・声楽家)
画質から漂うやるせなさにたまらなく切なさを感じた。
芸術とは幸福の反対側にある、
その深い絶望から慰めの音楽が聞こえてきた。 千住真理子(ヴァイオリニスト)
愛の不毛の中で、
誰ひとり幸せにはならなかった。
ただ、数々の傑作だけが残った。 中野京子(作家・独文学者)
シーレ作品に漂う死の匂いとメランコリーが、
リアルな世紀末ウィーンの映像を
通して、観る者の身体に降り注ぐ 高橋明也(三菱一号館美術館館長)
世紀末のウィーンを舞台に、
自己チューな天才画家に何度も裏切らながらも、
別れられない愛の闇に惹き込まれる。
激しく、生き急いだ世紀の天才画家の抱えた闇は深く、甘美だ。
破滅的な男は手に負えないけど魅力的。 村上香住子(エッセイスト)
天色を全うしようとした価値。
異常な性への没入と俯瞰した人生。
執着の中で刻みあげた強い筆致だけが、
画面にこびりつくように残される。
一瞬でしか存在できなかった天才。 宮廻正明(日本画家・東京藝術大学教授)
この世の汚辱に染まらない永遠の少年
(ルビでプエル・エテルヌス)の魂が
ときおり、この世の肉体に宿ることがある。
真実だけを求める魂と現実世界のきしみ。
そこから生まれる鋭利な美が僕たちの心に刺さるのだ。 鏡リュウジ(心理占星術研究家・翻訳家)
春画を見て笑うエゴンの横顔が、
芸術と向き合う「本気」の眼差しへと遷り変わるとき、
男女の愛の本質がその手で描きだされた 木下史青(東京国立博物館デザイン室長)
何故、エゴン・シーレの絵は見る者の心を揺さぶるのか。
映画を観て納得しました。
シーレの魅力を新人俳優が見事に表現! 藤原美智子(メイクアップアーティスト)
肉欲ならぬ「画欲」とも呼ぶべき本能の衝動は
女たちをこの上なく幸せにし、そして不幸にした。
シーレに描かれる女に女が激しく嫉妬する……
そこに宿る濃密なエロティシズムには体が熱くなった。
画家を描いた実話の中でも最高傑作と言いたい。
齋藤 薫(美容ジャーナリスト・エッセイスト)
命懸けで愛することは、ひとを幸せにしない。
芸術の神に魅入られた者もまた、
安息の時を永遠に奪われる。
そのようにしか生きられなかった宿命の男と女。
その濃く短い人生が、
異様な熱量をもって迫ってくる。 光野 桃(作家・エッセイスト)
<順不同、敬称略>