MESSAGE | 監督からのメッセージ

『灼熱の魂』は双子の成長を描く旅を追っていく。そこで2人は憎しみと暴力にあふれた家族の歴史を再構成し、永遠に残る傷を負うことになる。ワジディ・ムアワッドの戯曲は、1970年代半ばにレバノンを壊滅させた内戦から部分的に想を得ている。私が脚本の執筆を始めて2年後、2006年にイスラエルとヒズボラの間で同じ歴史が繰り返された。リサーチ期間中に絶えず私の頭につきまとった恐ろしいイメージの数々が、突然世界中の新聞の一面を飾ったのだ。そして2008年にはガザ地区で戦闘が始まった。そして今日もその地域では戦争の危機に瀕している。本作は痛々しいほどに時事問題と関連のある映画だ。哀しみと幸福が入り混じり、私はそこに深遠な意味を見いだすことができる。それによって薄い希望の光を持ち続けることができた。我々はどうすれば終わりのない暴力を生みだす、怒りの連鎖を断ち切ることができるのか。どうやったら互いに反目しあう人々、同じ土地の住人、親族たちの間に平和をもたらすことができるのだろうか。この映画は、過去から引き継いできた憎しみから自分たちを解き放つには、第三者の力が必要であることを教えてくれる。他者とは鏡であり、救いだ。ワジディ・ムアワッドが
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監督・脚本:ドゥニ・ヴィルヌーヴ/出演:ルブナ・アザバル、メリッサ・デゾルモー?プーラン、マキシム・ゴーデット挿入歌:レディオヘッド/2010年/カナダ・フランス映画/フランス語/131分/原題:Incendies/ビスタサイズ/ドルビーSRD/日本語字幕:松浦美奈/後援:カナダ大使館、ケベック州政府在日事務所/提供:ニューセレクト/配給:アルバトロス・フィルム アルバトロス・フィルム
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