1945年5月26日、フランス ノール地方ラ・バセ生まれ。俳優の道を目指し、ストラス ブール国立演劇学校に入学。その後、父の死が原因となり、精神病院に入院する。この辛い経験が初監督作品"Histoire de Paul"のテーマとなり、ジャン・ヴィゴ賞を受賞。その後も出身地ノール地方を舞台にした自伝的作品2本発表。カンヌ映画祭に出品された"La Communion Solennelle"と"Baptême"で成功を収める。『哀しみのアレクシーナ』のヴァレリー・ストローや"Les Frères Gravet"のジャック・ボナフェなど、お気に入りの俳優と共にある種の劇団を作り上げたルネ・フェレは、『夕映えの道』のような現代的かつ心理的な作品も発表する。90年代末にJLMプロダクションを設立。レジス・ヴァルニエ監督の『イースト/ウェスト 遥かなる祖国』などに俳優として出演、また自作でも小さな役を演じ続けている。"L'Enfant du Pays"では、"La Communion Solennelle"と"Baptême"の流れを汲む家族の自伝的な作品に立ち戻っている。2007年、"Il a Suffi que Maman s'en aille"で最も私的な作品を発表。サガモール・ステヴナンとサロメ・ステヴナンが演じるカップルを通して、自身の娘たちとの関係について描いている。
12才でパリ国立高等音楽院に入学。ソルフェージュ、和声、対位法、管弦楽法、声 楽指導、ピアノ伴奏のクラスで多くの賞を獲得する。1989年から同音楽院で声楽指導、93年から音楽音響科、2007年からは映像音楽科の教鞭を執りながら、多くの公演や音楽祭で歌唱の指導にあたり、管弦楽の作曲に身を捧げている。ピアニストとしても数年間、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ、クリスチャン・エダ・ピエール、ディディエ・ロックウッドらとコンサートを行う。その他、アルバムのアレンジや映画音楽の管弦楽化 (『キャラメル』『花咲ける騎士道』)、映画音楽の作曲、現代舞踊やオペラ、舞台のための作曲(2010年5月にコメディ・フランセーズで上演されたアラン・フランソン演出の『三人姉妹』、2009年に国立コリーヌ劇場で上演された「桜の園』) なども行っている。