ロンドン、ノッティングヒル。
名店で修行を積んだパティシエのサラと
親友のイザベラの2人は、長年の夢だった
自分たちの店をオープンすることに。
ところが事故でサラが急死。
夢を諦めきれないイザベラと
サラの娘クラリッサは、
絶縁していたサラの母ミミを巻き込んで、
パティシエ不在のまま
開店に向けて走り出す。
そんな3人の前に現れたのは、
ミシュラン二つ星のレストランで
活躍するスターシェフのマシュー。
20年前、ガールフレンドだった
サラから逃げた過去を持つ彼は、
あることを償うために
パティシエに応募してきたのだ。
それぞれの想いを抱えた4人は、
果たしてサラの夢を
叶えることができるのか――。
スクリーンに所狭しと並ぶお菓子とパンは、
スイーツ好き垂涎のラインナップ!
手掛けたのはロンドンNO.1シェフ、
ヨタム・オットレンギ率いる
有名デリ<オットレンギ>。
洋菓子を通じて伝統と多文化が
入り混じるロンドンの今を見せてくれる。
出演は、「最も成功した英国女優のひとり」
と評される個性派女優セリア・イムリー。
シャノン・ターベット、シェリー・コン、
ルパート・ペンリー=ジョーンズら
人気英国俳優が脇を固める。
監督は舞台となった
ノッティングヒルに11年暮らし、
趣味はお菓子作りという
ドイツ人監督のエリザ・シュローダー。
突然、かけがえのない人を失った
3人の女性たちは、人生に残された時間は
意外と短いのかもしれないことに気づき、
本当の自分になるための
夢を追いかけ始める――。
1軒の小さな洋菓子店に起きた
感動のミラクルを、ぜひご賞味あれ!
エリザ・シュローダー監督
インタビュー
本作の製作のきっかけを教えてください。
カップケーキについての短編ドキュメンタリーを制作されたとのことと繋がりがあるのでしょうか?
最初に企画と脚本を練り始めたのは、ロンドンのゴールドスミス大学院在学中のことでした。本作のキャラクターたちはその時以来私の中に生き続けています。
その後短編やコマーシャル制作を経て、素晴らしいプロデューサーのラジータ・シャー、脚本家のジェイク・ブランガーとの出会いをきっかけに、再びこのプロジェクトに取り組むことになり、二人の助けを得て物語と脚本を整え、強化することができました。
ロンドンの小さなカップケーキ店についての短編を制作したことは良い経験でしたが、幼い頃からケーキやスウィーツに関わるものすべてに関心がありました。いつも私の家族との暮らしの重要な部分をお菓子作りが占めていたのです。
そして、数年前に母を亡くしたことをきっかけに、死というテーマを尊厳ある方法で描きたいと思っていました。暗く抑制されたトーンではなく、希望と生命を感じさせる方法で。母の死を悼む一方で、彼女の思い出が生き続け、彼女が誇りに思ってくれるような人生の選択をすることが大事だったのです。
舞台となったノッティングヒルは監督にとってはどんな街ですか?
ノッティングヒルという街は私にとって大きな意味を持っています。
多様性と様々な色彩があり、世界中から来た人々が住んでいてインスピレーションを与えてくれる所です。今は私の故郷となり、自分の心にこんなに近い場所で本作の撮影ができたことはとても幸運だったと思っています。
オットレンギのカフェも近所なので、前々からお店の素晴らしいケーキやお菓子の大ファンでした。私の子どもたちも大好きなのでよく朝食や学校の後のおやつを食べに行っています。
お菓子作りの場面の撮影は大変でしたか?
苦労したエピソードがあれば教えてください。
世界各国の焼き菓子について知り、焼き方の違いによって異文化を理解するのは素晴らしい経験でした。また登場するお菓子を街中のお菓子屋さんから探せたのも良かったですし、素晴らしい菓子店の協力を得ることもできました。
お菓子を使ったシーンの撮影は楽しかったですね。登場する美味しいお菓子を頂こうと、とにかくその場にいるスタッフ・キャスト全員が最後のテイクを心待ちにしていたので(笑)。
美味しいお菓子に囲まれて仕事をする機会をずっと狙っていたので、ベーカリーについての映画を撮ることが出来て長年の夢が叶いました!