世界でいちばん貧しい大統領メインビジュアル
世界でいちばん貧しい大統領
第40代ウルグアイ大統領
ホセ・ムヒカ
収入の9割を貧しい人々に寄付し、質素でありながらも心豊かな暮らしを実践する彼の人生を、
巨匠エミール・クストリッツァが追いかける。感動のドキュメンタリー!
パワフルな愛に溢れた
新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言を受け、全国的に多くの劇場が休館となりました。本作の公式ツイッターに寄せられた「ムヒかのような人にこそ政治を任せるべき」「日本の政治家も見習え」の声に背中を押され「今こそ観てほしい」と期間限定デジタル配信を決定いたしました。

配信期間:2020年5月8日(金)~9月1日(火)
価格:1500円(税込)
配信サービス一覧: TSUTAYA TV / Rakuten TV / ひかり TV / GYAO! ストア / DMM 動画 / ビデオマーケット/ COCORO VIDEO / music.jp
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第40代ウルグアイ大統領、ホセ・ムヒカ。収入の9割を貧しい人々に寄付し、質素でありながらも心豊かな暮らしを実践する彼の人生を、巨匠エミール・クストリッツァが追いかける。パワフルな愛に溢れた感動のドキュメンタリー!

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Introduction

人口345万人、人より牛が多い
南米の小国ウルグアイから飛び出した
世界でいちばん貧しい大統領
ホセ・ムヒカのドキュメンタリー
収入の大半を貧しい人々のために寄付し、職務の合間にはトラクターに乗って農業に勤しむ。風変わりだけど自然体で大統領という重責を担った、南米ウルグアイの第40代大統領ホセ・ムヒカ。「世界で一番貧しい大統領」と全世界から注目を浴びるようになったのは、2012年のリオデジャネイロでのスピーチだった。まん丸な体とやさしい瞳のムヒカから放たれたのは、環境危機を引き起こしている真の原因は、消費至上主義であるという鋭くも真っ当な指摘。経済発展は必ずしも人類の幸福に結びついておらず、むしろ経済格差が広がり続ける現状を憂い、怒り、よりよい未来に向けて行動を起こせと呼びかけたのだ。このスピーチは世界中に感動を与え、ムヒカは2013年、14年とノーベル平和賞にノミネート、日本でも多数の本が出版され2016年には初来日を果たした。
ムヒカを尊敬する映画監督
エミール・クストリッツァが
その功績と意外すぎる過去を掘り起こす!
国民のより良い生活のために自己犠牲をいとわず、予想外の政策を打ち出すムヒカ。そんな姿に憧れる映画監督がいた。それは故郷ユーゴスラビアの混沌とした時代と庶民をパワフルに描き、世界三大映画祭で絶賛された名匠エミール・クストリッツァだ。民族や宗教の対立が故郷を引き裂く悲劇に巻き込まれたクストリッツァは、トラクターに乗る大統領の存在を知り、「世界でただ1人腐敗していない政治家だ」と直感。2014年からムヒカの撮影を開始し、大統領としての任期満了する感動の瞬間までをカメラに収めた。極貧家庭に育ち、左翼ゲリラとして権力と戦い、愛するパートナーと離ればなれの苛烈な拘留生活を経て、大統領として国民に愛されたムヒカ。波乱万丈の人生が終盤にさしかかった彼が語る言葉に、今こそ耳を傾けたい。

Interview

エミール・クストリッツァ監督 
インタビュー

エミール・クストリッツァ監督
エミール・クストリッツァ監督3
なぜホセ・ムヒカについてのドキュメンタリーを撮ろうと思ったのですか?
何年も前に、フランスにいた時、誰かがトラクターを運転する大統領がいる、と教えてくれたんだ。その写真を見て「次はこの映画を撮る」と決めた。世界中で彼だけが腐敗していない唯一の政治家だと思ったんだ。彼は自分の給料を極度の貧困生活を送る人々に与え、「大多数に選ばれし者は、上流階級のようにではなく、大多数と同じように暮らさなければならない」と語っている。社会を改善するために必要なことすべて理解しているんだ。
彼の生涯を追ってみると、「ぺぺ」はゲリラであった時、人を誘拐したり、銀行強盗を働いたり、ファシストとの紛争に身を投じていた。でも服役中に勉強し、ついには農業大臣、首相、そして第40代ウルグアイ大統領になった。13年間も収監され、囚人として登録されないまま、次から次へと移動させられたんだ。彼が任期を終える時、国民が皆、泣いている姿を目の当たりにし、私はとても驚いたよ。本当に大変な騒ぎで、良いショットを撮ろうとするなかで、脚を骨折しかけたほどだ。まるでローリング・ストーンズが街に突然やって来たかのようだったよ。
エミール・クストリッツァ監督2
エミール・クストリッツァ監督2
監督は、妻であり、ウルグアイ副大統領でもあるルシア・トポランスキー夫人にもスポットを当てています。なぜでしょうか?
ルシアが彼の成功の最大の秘訣からだよ。2人が出会った時、彼女はゲリラ組織で文書偽造の仕事をしていた。その後2人は何年も引き離されたわけだけど、離れ離れになっていると、相手のことをどれだけ想うか、また愛情がどんなに助けになるかについて、ルシアは話してくれた。政治活動と愛は常に切っても切れない関係だったんだろうね。
ムヒカさんのユーモアのセンスにも驚かされますね。多くの政治家たちが面白く振舞おうとして大抵失敗していますが、彼は違いますね。
その通り。前立腺を患っている人向けに携帯電話にはトイレを付けるべきだよね(笑)。彼は、この世に対して、ほとんど両極端と言えるくらい2面性の態度を示すんだ。映画の中で誰かが嫌なことを言い始めると、それに対して反応するが、ジョーク好きな彼は笑えるようなことを返す。これこそが彼の人生の極みだろう。人生を楽にする。結局、彼が人生で経験したことを考えれば、笑うか気がフレるかのどちらかだ。実際、彼の政策に賛成していない男性を何とか1人、見つけられたのは運が良かった。民衆が彼をあまりに愛していて、うさん臭いくらいだったからね(笑)。
エミール・クストリッツァ監督3
エミール・クストリッツァ監督3

Cast & Staff

監督:エミール・クストリッツア
Emir Kusturica

Emir Kustrica

監督:エミール・クストリッツア
Emir Kusturica

1954年11月24日、旧ユーゴスラビアのサラエボ(現ボスニア・ヘルツェゴビナ)出身。セルビア人の父とモスレム人の母の元に生まれ裕福な幼少期を過ごす。18歳でプラハの国立映画学校FAMUへ入学。初の長編映画『ドリー・ベルを覚えてる?』(81)でヴェネチア国際映画祭新人監督賞を受賞。続く『パパは、出張中!』(85)でカンヌ国際映画祭パルム・ドール、『ジプシーの時』(89)で同じくカンヌ国際映画祭監督賞を受賞。アメリカに移住後発表した『アリゾナ・ドリーム』(93)でベルリン国際映画祭審査員賞を受賞。その後勃発したボスニア分賞により自宅の略奪や父の死を経験したクストリッツァは自国の状況を世界に訴えるため『アンダーグラウンド』を制作、2度目のカンヌ国際映画祭パルム・ドールに輝く。その後もヴェネチア国際映画祭で監督賞を受賞した『黒猫・白猫』(98)、カンヌ国際映画祭コンペ部門に出品された『ライフ・イズ・ミラクル』(04)、『オン・ザ・ミルキー・ロード』(16)などがある。俳優としても活躍している。

ホセ・ムヒカ
José Mujica

José Mujica

ホセ・ムヒカ
José Mujica

1935年5月20日生まれ。チェ・ゲバラに感銘を受けゲリラ組織トゥパマロスに参加。都市型ゲリラ活動に従事。活動中に後の妻となるルシア。トポランスキーと出会うが、その後、13年近くに及ぶ長い投獄生活を送る。1985年に45歳で解放されると、1994年には仲間と結成した左派政治団体から立候補し初当選、2005年にタバレ・バスケス大統領の下で農牧水産相として初入閣。2010年ウルグアイ第40代大統領に就任。2012年にブラジルで行われた「国連持続可能な開発会議」でのスピーチで世界の注目を浴びる。2013年、14年には2度、ノーベル平和賞にノミネートされる。2015年3月1日、大統領退任。

ルシア・トポランスキー
Lucía Topolansky

Lucía Topolansky

ルシア・トポランスキー
Lucía Topolansky

1944年9月25日生まれ。国立共和国大学で学んだ後、学生運動、市民運動を経てゲリラ組織トゥパマロスに参加。治安部隊いから逃れる非合法活動時代にホセ・ムヒカを出会うが、1971年にそれぞれ別に逮捕、合計で13年に及ぶ投獄生活を送る。1985年に恩赦によって解放されムヒカと再会、二人はモンテビデオ郊外に畑を購入、土を耕しながら政治活動を続け、2005年から2017年まで上院議員、2017年9月から2019年11月まで副大統領を、2020年3月から再び上院議員を務める。

エレウテリオ・
フェルナンデス=ウイドブロ
(愛称ニャト)
Eleuterio Fernández Huidobro

Eleuterio Fernández Huidobro

エレウテリオ・フェルナンデス=ウイドブロ(愛称ニャト)
Eleuterio Fernández Huidobro

1942年3月14日生まれ。トゥパマロス創設メンバーのひとり。1969年パンド市占領中に逮捕され、1971年のプンタ・カレタスの大量脱出などを経てホセ・ムヒカらと共に軍事政権下の人質として長い投獄生活を送る。1985年に解放された後は、政治家、ジャーナリスト、作家としても活躍。2011から国防大臣を務めるが在職中の2016年8月5日に74歳で死去。

マウリシオ・ロセンコフ
(愛称ルソ)
Mauricio Rosencof

Mauricio Rosencof

マウリシオ・ロセンコフ(愛称ルソ)
Mauricio Rosencof

1933年6月30日生まれ。共産主義青年連合の創始者であり、トゥパマロスのリーダー。詩人、劇作家、小説家。1972年に逮捕。1973年のクーデター後は人質となりホセ・ムヒカらと長い投獄生活を送る。1985年に釈放された後いくつかの本を発表。「El regreso del Gran Tuleque」は映画化され『El chevrolé』(02)として発表された。また、ホセ・ムヒカ、エレウテリオ・フェルナンデス=ウイドブロとの獄中生活は映画『12年の長い夜』(18/Netflix配信)に描かれている。2005年から2010年まで、モンテビデオ市の文化長官を務めた。
ムヒカさん今の世界はどうですか?

ムヒカ語録

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